日本のマンガがフランスのワイン文化とのコラボで文芸に発展!
日本のマンガは今や世界的に日本の文化として多くのファンがいます。
日本でもマンガは年齢を問わず多くの人に親しまれています。
そのマンガがフランスのワインに影響を与え、フランスの文芸として人々の間で流行しているという興味深いことです。
よくメディアの影響でブームが起きるのは珍しいことではありませんが、それを一過性のものではなく文芸の域まで発展させるのは伝統をフランスらしいですよね。
フランスの新しい文芸ジャンルBD&Vin
それが「BD&Vin」といわれるマンガとワイン(フランス語でワインをVinという)がコラボした新しいジャンルの文芸です。
BD(マンガ)はフランスでは9番目の芸術と呼ばれるほど浸透していて、批評や研究も行われる分野です。また日本に次ぐマンガ大国とも言われています。
※BDはフランス語のbande dessinéeの略。続きものの描き物から日本のマンガやアメコミの総称。
このBD(マンガ)にVin(ワイン)が合わさってワインをメインテーマにしたマンガというジャンルです。
日本では料理をテーマにしたマンガが人気でアニメにもなったりしますが、フランスでは漫画の作品出展や漫画家、イラストレーターが一同に会して地元のワインを囲みながら交流をはかるフェスティバルが毎年5月に開催されています。
このフェスティバルを主催するのは、このBD&Vinというジャンルを世に広めたワイン醸造家のロマン・スー(Romain Sou)氏です。
自らもシャトー・ラクチュール(Chateau Lacouture)という醸造所を営み、そこでフェスティバルを開催しています。
フランスワインの救世主、日本マンガの影響力
この新しいBD&Vinをフランス認知させたのが日本のマンガ「神の雫」(原作:樹林伸)ということです。
この中で登場したワインはこのマンガをきっかけに知られるようになったものも多いと言います。
日本でも料理マンガに出てくる実在の店は聖地として訪れる人が多いですが、それが伝統的な“ワイン”に焦点があたることで、マンガの芸術性と影響力を文化にうまく取り入れた新しい文芸のジャンルとして人々に受け入れられているのはおもしろいですね。
ちなみに「神の雫」は主人公の父親の遺言にあった、彼が選んだ12本の偉大なワイン『十二使徒』と、その頂点に立つ『神の雫』と呼ばれる幻の1本を当てた者にワインコレクションを引き継ぐことを目的にストーリーが展開するマンガです。
ちなみにこの「神の雫」に登場するワインのリストが公式販売サイトで見れます。